小学校の図書室

shirokuさんの記事:http://d.hatena.ne.jp/shiroku/20090215#1234705565
図書館雑誌」読まなきゃ(というか定期購読だべ…)とおもったのは、
今、子どもが通っている小学校の図書室の整理をお手伝いしているからなんですが。
公立の児童数500人ほどの小学校。
専任の司書教諭はいない。
本は大半が古びていて、一部の保護者・地域の人たちによってかろうじて図書開放などの
運営がなされている。
一応、兼任の司書教諭はいらっしゃるのですが、多忙のせいかおよそ機能していないんですね。
図書室にあるべき本が各学級に(学級文庫のようになって)散逸し、
子どもたちに「読みたい本がない」といわせてしまう。


「この図書室は死んでいる」状態といっても過言ではなかったでしょう。


保護者が見かねて声を上げ、専門家の指導を受けながら散らばった本を集めて整理し、棚を作り変え、
ラベルを付け替え、簡単な修理をして棚に入れなおす作業を進めています。
(だいたい)2万冊ほどの資料のうち、
棚に戻す本と修理が必要・古すぎて廃棄候補などの本の選別は
大学の専門の先生がやってくださったのですが、
こまごまとした作業はすべて保護者のボランティアなのです。


この講座の課題を進める合間に、せっせとラベル貼りをしていたのですが、
この、児童にとって幸せでない状態を長らく放置してきた責任は大きいなと考えていました。
保護者としても、図書館に関わる者としても。


学校を責めることは簡単なんですがね。
だって、学校だけでは何もできないのだろうと思うのです。
今の校長先生がささっと動いてくださる方なので、てきぱき事が運んでいるのですが、
それでも、保護者が言い出さなければおそらく動くことはないでしょう。


ある意味、理想的な形かもしれないです。保護者と学校の積極的な協力体制のなか図書室が整備されていく。
学校は、先生は忙しすぎるから。地域で、保護者主導で子どもの学びを整備する。


…いや、ほんとうにそんなことでいいのか?
違うだろう…。


ラベル貼りをしていたら、児童たちが調べ学習の授業で図書室にやってきました。
2年生でしたが、ちゃんと請求記号の意味まで教えられていました。2は歴史と地理だよ、とか。
そこまでやるのだったら、なぜ図書室の整備に力を入れないんだ。


保護者としては怒りを感じています。
図書館に関わる者としては、近隣の学校はどうなっているのか、
学校が継続的に図書室を良い状態に保てる人やお金を、どうしたら確保できるのか知りたいのです。